とまじ庵

TOMADIAの後日譚?

Apple Pencilにペーパーライクフィルムは必要なのか?【2022年版】

我が家でYouTube視聴や電子書籍リーダー、そしてちょっとした文章入力にも大活躍してくれているiPad。

一昔前まではそこそこのお値段でしたが 第8世代以降は4万円以下で買えるようになり 身近な存在になりましたね。

そして iPadとは切っても切れない仲のApple Pencil。こちらも現在はすべてのiPadシリーズで使用可能。

しかし…そのまま使うと意外な落とし穴が?

今回はそんな体験談と解決策について語っていこうと思います。おつきあいくださいませ。

コツコツ&カチカチ&横滑り!!

Apple Pencilは遅延のなさや、iPadとの親和性という面では他のスタイラスペンとは一線を画す製品です。

しかし個人的にどうしても好きになれないのがあの描き味。

もっと簡単な言葉で表現するんであれば描いている時の感触ですね。

一般的なペンタブレット、たとえばWACOMあたりの製品であれば書かれる面もそれなりに摩擦係数が高い樹脂(またはオーバーレイシート」で作られているので、ペン自体が滑ったり、コツコツしたりすることもありません。

ところがApple Pencilの場合は

固いApple Pencil vs 固いiPadのガラス

ですから、とにかくカチカチコツコツとして、書くことに集中できないんです(個人的感想ですが)

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感覚的には「窓ガラスに箸で字を書いてる」くらいの感触ですかね?

おまけに摩擦もほとんどありませんから、文字を速く書こうとしたような場合、習字みたいに真上から垂直にペンをおろすのであればまだマシなんでしょうが、多少なりとも斜めに使うと、ペン先が流れてしまうんです。

iPadで字を書いた場合に「普段書いてる字体で書けない」という違和感がある場合、たぶんこの「横滑り」が原因だと思います。だいたい文字の出だしや終わりが不自然に流れてしまい、【止め】が雑な字になる感じ、心当たりありません?

紙っぽくするという解決策

WEBやSNSで世のiPad系絵かき勢の方々の動画やブログなどを散策していると、どうやらこの「コツコツ感」にはみなさん良い思いを抱いていないと!!

そして、そんな絵かき勢の方々が決まって使っているのが「ペーパーライクフィルム」というモノ。

要は「あえて摩擦の多い表面加工をすることで、iPadの表面を紙のような質感にしちゃおう!」という商品なんんですな。

電気店には在庫がなかったので、今回はAmazonにて購入。

昨日の夕方にに注文したんですが、今日の午前中には届きました。

さすがだぜ!Amazon プライム!!

開封 そして 貼り付け

ということで、無事にペーパーライクフィルム到着。

ペーパーライクだからと言って特に特殊な貼り方なわけではなく、

  1. 付属のクリーニングクロスで油分を除去。
  2. ホコリ取りシールでゴミをペタペタ
  3. 5cmくらい台紙を剥がした状態で、ホームボタン側で位置合わせ。
  4. あとは運に任せて、一気に剥がして貼り付ける。
  5. 付属のヘラで空気を抜く
  6. ホコリ等が入っていたら、角をセロハンテープなどで持ち上げて、ホコリ取りシールでホコリを除去して再貼付け

こんな感じ。

ちなみに私も「角の部分に愛犬の抜け毛」が挟まってしまったので、セロハンテープで角を持ち上げてから、毛を除去して貼り直ししました(笑)

ペーパーライクを貼った場合の画質は?

表面がザラザラという事で、今まで高光沢タイプのフィルムを貼っていた状態からの見え方の差については結構心配していたのですが。

特に白っぽくなってしまうとか、斜めから見えにくくなるとか言うこともなく、全然普通に使える印象。

ただ「ツルツルテカテカの画面」が好きな人にとってはちょっと気になるかもしれません。

個人的には映り込みも軽減されていますし、指紋や脂なども一切目立たないので、高光沢フィルムよりむしろ好き!といった感じ。

我が家の場合、デスクトップPCやノートPCの画面も「ノングレア」のつや消しタイプなので、そこらへんの慣れもあるかもしれません。

描き心地

では本題。

いくら画質が良かろうと汚れが目立たなかろうと、描き味が変わっていないならば買った意味がありません!!!

ということで実際に描いてみたところ・・・・!!!

おお!!思ってた以上に紙っぽい❤

感覚としては藁半紙ほど荒くはないけれど、広告の紙ほどツルツルではないくらい。

ちょうどこういうスケッチブックに描いてるくらいの摩擦感かな?

以前のフィルムの時は「ガラス越しに描いてる感」がすごかったんですが、このフィルムにしてからは「ダイレクト感」が増している感じです。

デメリット

描き味という面では、ノーマル状態がなんだったんだ?ってくらい向上する「ペーパーライクフィルム」ですが、デメリットもあるようです。

「芯の減りが速い」。

まぁツルツルの面に書くかザラザラの面に書くかの差なわけですから、これはしょうがないわけで。
芯の寿命を選ぶか書き味の差を選ぶかは、使う人の優先順位によりますね。

といっても「まるで消しゴムのように減っていく」というわけではなく、「比べたら減りが速い」レベルらしいので、そこまで神経質にならなくても良いと思います。

ペン先に関してはAPPLE純正品が4個入りで2000円前後。

一個あたり500円前後で、そこまで高価ではありませんのでペーパーライクフィルムを買う際は合わせて買っておいてもよいかもしれませんね。

指のすべりも悪くなる

ある程度「慣れ」で解決はできるのですが、ペンの滑りをなくす表面加工ですから、指自体の滑りも若干悪くなります。もちろん「指紋が削れる」とか「擦過傷になる」みたいに紙やすりみたいなすべりの悪さではありませんが、貼った直後はその摩擦感に戸惑うかもしれません。

ただスマホと違って、フリック入力などを多用しないiPadの場合はそこまで苦にならない印象。

私の場合は1時間ほど使っていたら慣れてしまったのでたぶん問題ないでしょう。指紋も普通に残っています(笑)

各社のペーパーライク

エレコム

今回購入したものがエレコム製のこの製品。
これに決めた理由は単に「プライム対応で翌日に入手できたから」ってだけで、エレコムに対するこだわりなどは一切ありません(笑)

ミヤビックス

世間の絵師さんに評判がミヤビックス製のペーパーライクフィルム。
ただし、貼り付け用のヘラやクリーニングクロスなどは一切付属しないので必要な場合はご自身で用意が必要です。

MS Factory

そして描き味はミヤビックスとほぼ同じながら、貼り付け用の付属品が充実しているMSファクトリー製も現在人気です

ClearView

そして価格面で一番お安いのがクリアビュー製。
我が家のiPadは現在このフィルムに買い替えましたけれどなかなか良い感じの滑り具合です。

BELLMOND

ペン先の消耗を抑える ペーパーライクフィルムという触れ込みで評判もなかなか良いのがこのフィルム。

お値段もお手頃かつレビュー点数も上々。そこまで強力な摩擦が必要でなければベストチョイスかと思われます。

ケント紙と上質紙タイプ

ちなみに昨今「ケント紙タイプ」「上質紙タイプ」ってのがあったりしますが 基本的には

  • ケント紙タイプ=摩擦低めでなめらか
  • 上質紙タイプ=摩擦優先。ザラザラ

な感じなのでお好みで選んでください。

JPフィルター専門製造所

iPad系Youtuberさんの間で評判が良いのがJPフィルター専門製造所製フィルム。「ペン先摩耗防止」仕様で一般的なペーパーライクに比べ70%芯の減りを防止してくれるとのこと。私は使ったことないんで詳細はわかりませんが😄

ちょっとお値段高めですがAmazonレビューの点数も高くて信頼できそうな製品です。

着脱式ペーパーライク

そして2021年の新アイテム「着脱式ペーパーライクフィルム」

動画視聴などクリアな画質で見たいときははずしておいて、絵を書くときだけ貼り付ければ良いという画期的な製品。ナノサクションという特殊素材により何度も着脱をしても吸着力を維持。

使っていない時にフィルムに傷やホコリが付かないように 収納ケースも同梱。

繰り返し使用できるので価格は若干高めですが、絵を書くときだけ使いたいのであれば選択肢の一つかも。

摩擦強めのペン先という手も

  • どうしても画面はツヤツヤテカテカじゃないとイヤ!
  • ガラスフィルムじゃないと強度的に心配だ!!

中にはそういう方もいると思います。でもツヤツヤフィルムやガラスフィルムと「摩擦」は相反する組合せですので諦めるしか…。

って言うと思ったでしょ?(笑)

実はこんな製品があります!

この替え芯ですが「フィルムじゃなくて芯の側で摩擦を高めた」製品。フィルムの摩擦と違って「紙っぽさ」はあまりないのですが摩擦という意味ではほどよい感じでして、感覚的には「硬めのホワイトボードに新品のマーカーで書いてるくらい」の摩擦感です。
ワコムのペンタブと比べると「摩擦感は同等。書き味は硬め」くらいのノリです。

我が家でもAir用のPencilはそこまで出番が多くないのでこの芯に替えてます。慣れれば結構普通に書きやすい摩擦ですね。

Apple Pencilの使用頻度がそこまで多くないけれど、使う時に滑りまくるのはイヤ!!って人は選択肢として考えても良いかもしれません。

まとめ

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ちなみにさっきのこの図もペーパーライクフィルムを貼ってから描いたもの

Google Keepの手書き機能(ほぼおまけ)を使用しているので、筆圧なども一切関係なく雑に描いただけですが、今までの比べると

  • Penを止めておく労力がいらない。
  • 力まなくても思ったところに線が引ける(以前は気を抜くとペンが滑ってしまうので)
  • カサカサ感が気持ちいい

と言った感じで、非常に「アナログ感」が増した印象です。

この描き味であれば「ブログの挿絵」程度であれば、書くモチベーションがあがりそうです(笑)

ぶっちゃけてしまうと、初めてiPadとApple Pencilを体験した時に「え・・・なんか思ってたのと違う・・・やっぱり安いiPadはだめなん?」って思ったんですよね。

でもペーパーライクフィルムを貼れば お安いiPadでも心地よく絵が書けることに気付かされました。

本体が第9世代で約48000円(税込

Apple Pencilが約1万円。

約6万円という「安くはない買い物」ですが、今までiPad Proで10万円以上出資しないと体験できなかった事を6万円で体験できるとは・・・良い時代になったものでございます